印刷の知識

【大人のための社会科見学】知的に探訪してみたい印刷関連ミュージアム

秋も深まってまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか。

「食欲の秋」「読書の秋」「スポーツの秋」「芸術の秋」…、秋には、さまざまな「○○の秋」がありますよね。
今回は、そんな秋にぜひ訪れたい、印刷関連のミュージアムを3つご紹介したいと思います。

この機会に、実際にモノを見たりそれに触れたりすることで、印刷に関する知識を高めてみてはいかがでしょうか。

印刷博物館

「印刷博物館」は、印刷を総合的に紹介しているミュージアムです。凸版印刷の創立100周年記念事業の一環として、2000年に開館しました。

展示エリアは、大きく2つに分かれています。
入口のすぐそばにある「プロローグ展示ゾーン」では、コミュニケーション・メディアとして印刷が果たしていた役割が紹介されています。ハンムラビ法典石碑、ロゼッタストーン、死者の書など、古代の文字で書かれたレプリカ史料100点以上が、巨大な壁面に並んでおり、見る者を圧倒します。

展示室に入ると、そこには、「総合展示ゾーン」と「企画展示ゾーン」の2つの展示スペースがあります。
総合展示ゾーンでは、印刷の誕生から現代までの歴史を5つのブロックに分けて紹介。木版、活版、リトグラフ、印刷機などの実物の資料が展示され、これらが現代の印刷にどのようにつながっていくのかが、映像や音声も交えて分かりやすく解説されています。

主な展示品としては、徳川家康が朝鮮伝来の銅活字を基につくらせた、日本最初の銅活字「駿河版銅活字」(重要文化財)をはじめ、現存するもので印刷された年代が明らかな世界最古の印刷物である「百万塔陀羅尼」、15世紀中葉にグーテンベルクが印刷した「42行聖書」(原葉)、杉田玄白が翻訳した有名な解剖学書「解体新書」といった歴史的に重要な印刷史料のほか、ギネスブックに掲載されている世界最小の縦横0.75 mmの印刷本(マイクロブック)まであり、ここでしか見られないものも多くあります。

一方、企画展示ゾーンでは、年に1回程度、印刷をテーマにしたさまざまな企画展が開催されています。

また、展示室の出口付近には、「印刷の家」という印刷工房があり、活版印刷によるものづくり体験など、さまざまなワークショップが開かれています。

印刷の歴史や文化に関心のある方は、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

【DATA】 印刷博物館

所在地: 東京都文京区水道1-3-3 トッパン小石川ビル
TEL: 03-5840-2300
E-mail: info@printing-museum.org
開館時間: 10時~18時(入館は17時30分まで)
休館日: 毎週月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始、展示替え期間
入場料: 一般300円、学生200円、中高生100円、小学生以下・65歳以上無料(団体割引あり)
アクセス: 東京メトロ有楽町線「江戸川橋駅」(4番出口)より徒歩8分
公式ホームページのURL: https://www.printing-museum.org/

紙の博物館

印刷媒体として、印刷とは切っても切れない関係にあるのが紙です。というわけで、次に、紙をテーマにした「紙の博物館」をご紹介します。

紙の博物館は、旧王子製紙の解体にあたって1950年に同社王子工場跡地に設立された「製紙記念館」が前身。
1997年に、飛鳥山公園内に新館が建設され、その翌年にリニューアルオープンしました。現在は製紙会社や紙販売会社などの多くの関係各社の協力によって運営されている、世界でも珍しい紙専門の博物館です。

4階建ての館内には、3つの常設展示室、企画展示や特別展示が開催される特別展示室、図書室、講堂、記念碑コーナーなどがあります。

常設展示室では、紙の原料から加工、製品に至るまでの製紙の流れや、さまざまな紙の性質、印刷と紙について、和紙と洋紙の歴史などが詳しく紹介されています。
特に、紙の製造工程については、製紙工場で使われていた製造機械の実物と模型が展示されているとともに、ビデオなどで分かりやすく解説されています。また、紙のリサイクルに関する展示では、プリント基板や家具材にまで加工されていることなどが分かり、その用途の広さには驚かされます。

さらに、同館4階に展示されている「孔雀明王像木版画」は、畳一畳分の大きさの世界最大の木版画です。この木版画には原画が存在し、それは京都・仁和寺の国宝です。同館の版画は、1904年に作成された版木を基に、なんと1303回の刷りを重ねて作られました。原紙は、特別に漉(す)かれた越前和紙。それに刷られた版画は、和紙の頑丈さを示す目的で展示されているそうです。これは見ごたえ十分ですね。

和紙、洋紙を問わず、古今東西の紙に関する資料を幅広く収集・保存・展示しており、紙のことを知るのに絶好の場所ではないでしょうか。

【DATA】 紙の博物館

所在地: 東京都北区王子1-1-3(飛鳥山公園内)
TEL: 03-3916-2320
開館時間: 10時~17時(入館は16時30分まで)
休館日: 毎週月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始
入場料: 大人300円、小中高生100円(団体割引あり)
アクセス: JR京浜東北線「王子駅」(南口)より徒歩5分
公式ホームページのURL: http://www.papermuseum.jp/

山形謄写印刷資料館(山形ガリ版資料館)

最後に、山形にある、少し変わった資料館をご紹介してお開きとしましょう。

「山形謄写印刷資料館」は、かつては身近な存在だった謄写印刷(ガリ版印刷)の保存・収集を目的として、1996年に設立されました。
収蔵点数は約12,000点。草間京平を中心とする名人たちによる美術謄写印刷、昭和初期(1935年ごろ)のチラシ、俳優・佐藤慶の制作作品など、わが国で最大のコレクション総数を誇ります。
同館は、山形市に本社を置く中央印刷が運営しています。

草間京平(1902-1971)は、謄写印刷を語るうえで欠かせない人物。「孔聖」や「謄写印刷の神様」とたたえられました。大正・昭和期の謄写印刷の技術的中心にあって、美術謄写印刷を芸術的領域にまで高めた人でもあります。展示作品では、鮮やかな色遣いと、高度な印刷技術が堪能できます。

佐藤慶(1928-2010)は、性格俳優として知られていますが、売れない頃はガリ版印刷で生計を立てていました。1953年に念願の俳優座の養成所に入ってからも、俳優座演劇研究所からの依頼を一手に引き受けて、授業に使うテキストや、入試問題、案内状、封筒、名簿などを印刷していました。貧乏時代の作品の数々は、同館で見ることができます。

なお、見学を希望される場合は、事前に連絡が必要です(以下の【DATA】をご参照)。

【DATA】 山形謄写印刷資料館(山形ガリ版資料館)

所在地: 山形県山形市銅町1-1-5(中央印刷株式会社内)
TEL: 023-631-5533
開館時間: 毎週月・水・金曜日の9時~15時
入場料: 無料
アクセス: JR奥羽本線「北山形駅」(東口)より徒歩約10分
公式ホームページのURL: https://chuo-printing.co.jp/gariban/
備考: 要事前連絡

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