カタログとパンフレットの違い
カタログとパンフレット、それぞれの語源
カタログとパンフレットの違いってなんでしょう。
言葉の違いを知るために、まずはそれぞれの語源や定義から考えてみましょう。
まずはカタログの語源ですが、コトバンクによると「ギリシア語のカタロゴスkatalogos(数え尽くすこと)で,ラテン語catalogusを経由してフランス語のカタログcatalogueとなった」ようです。日本でもカタログと呼ばれていましたが漢字としてはは終戦直後まで「型録」が使われていました。
品番などの型が記録されたものという意味で考えると今でも通用しそうですね。
対してパンフレットは、言葉としての語源に決まった説はないようです。パンフレットの定義は同じくコトバングによると「冊子形式の一色もしくは多色使用の商業印刷物。製本は仮綴(かりと)じ、ページは数ページから数十ページのものにわたるもの」とあります。
仮綴じというのは簡単に言うと週刊誌のホチキス止めのような止め方で、パンフレットも仮綴じ本となります。パンフレットは商品を広く宣伝する媒体だったことが伺えますね。
カタログとパンフレット。
デザイン制作の現場ではニュアンスが違う。
言葉の定義の違いはともかく「カタログを制作する」のと「パンフレットを制作する」のでは、デザインの制作現場でニュアンスが違います。
「カタログ」は複数ある商品や情報などの機能が網羅的に掲載されている媒体で、「パンフレット」はもっと広い意味でさまざまな情報が掲載されている冊子媒体というイメージです。
カタログとパンフレットの違い
- 1)カタログは情報や機能が網羅的に掲載された媒体
- 2)パンフレットは商品やサービス等の特長や説明が掲載された小冊子
商品・サービス情報の比較(客観性)=カタログ
商品・サービスの紹介(主観性)=パンフレット
カタログは客観的な視点を持ち、パンフレットはもっと広く主観的な要素が強いイメージというのでしょうか。
例えばカメラを紹介する媒体を例にとって考えると、カタログだと製品の特長と仕様・スペックにスポットがあたり、他社のカメラと比較して特性やスペックがどう違うか、比較検討しながら購買を検討する媒体というイメージです。
対してパンフレットは、特長や仕様も記載があるけれども、もっとカメラの周辺情報のほうにコンテンツの力点が置かれている感じです。例えば著名カメラマンの対談とか、実際に撮影した風景や人物の写真などが、仕様やスペックよりもたくさん掲載されている感じです。
カタログとパンフレットの違い。その2
- ・カタログは客観的要素が強い
- ・パンフレットは主観的要素が強い
- ・カタログは仕様やスペック、特長など実際のデータや情報中心
- ・パンフレットは商品やサービスの周辺情報や企画的コンテンツも掲載
カタログとパンフレット、みんなのイメージは?
ネット検索数から調べてみた
実際にみなさんはカタログとパンフレットについてどのようなイメージの違いを持っているのでしょうか。
Googleで月間どのくらいの検索数があるかをもとに調べてみました。
まずは検索数の多いカタログからいってみましょう。
月間検索数の多い「カタログ」
ネット検索の世界では、建材部品のカタログが非常に良く見られていることがわかります。
住宅はたくさん作られていますし、その部材をカタログで見ながら注文する文化だということがよくわかりますね。
また、カタログというもの自体のイメージも「製品」や「商品」「サービス」を機能や仕様を調べながら購入するものであることがわかります。
月間検索数の多い「パンフレット」キーワード
- ・パンフレットデザイン
- ・映画パンフレット
- ・大学パンフレット
パンフレットワードでは、いわゆる商業パンフレットとして会社案内や採用パンフレット、商品パンフレット等を含めたデザインを調べている傾向が強く、パンフレット自体としては映画や演劇、アイドルのパンフレット、そして大学の入学案内が続きます。
カタログと比較すると、単なる仕様の比較というよりも情緒的な要素が入ってくることがわかると思います。
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